学ぶということ二人目の師匠
二人目の師匠内田樹先生
二人目の師匠内田樹先生は、
神戸女学院大学名誉教授でフランス現代思想を専門とされています。
実は内田先生には直接お会いしたことはありません。
それでも2004年に初めて「ためらいの倫理学」を手にして衝撃を受けてから、
その50冊を超える著書を読み、
8年間ほどはほぼ毎日アップされていた膨大なブログを読んで、
「人生」の道しるべとしてきました。
今も毎朝内田先生の文章の何かしらを読んでから仕事に入る、
という日課は崩していません。
内田先生に学んだことは数多ありますが、
中でも重要なのは「大人とは何か(人にとって成熟とは何か)」という教えです。
先生によれば
「大人とは子どもを大人へと導いていく存在である。」
ということになります。
だから自分一人だけで大人である、ということはできません。
他の人間との関係の中で参照され、尊敬されたり軽蔑されたりあるいは反面教師とされ、
子どもが自分の生き方を知らず知らず考え始めてしまう、そのような存在が大人だとというのです。
内田先生を知ることで、僕は大人への道をもう一度歩み始めることになりました。
子どもたちや元妻との関係を見直して、いったんばらばらになった家族に、
緩やかな共同性を再興していくことになりました。
また経営の仲間や趣味の仲間との関係を作り始め、
会社にスタッフも加えました。
地域で「子ども食堂」を始め、属する山岳会で役員もしていきます。
本来一人でいることが好きで、他人と親密な関係を作ることに消極的でしたが、
そのような自分の指向性は大切にしつつ、今は随分カラフルな付き合いが増えてきました。