山仲間を悼む
一泊二日の山旅をしてきました。
先週末(3月23日~24日)、群馬県西部の南牧村という山村に、
山仲間14人で一泊二日の山旅をしてきました。
泊ったのはかじか倶楽部という民宿です。
高齢化率全国ベストワンという村ですから空き家が多く、
この民宿もそのような空き家を宿泊できるように改築した宿です。
まったく観光地化されていないこの山里に大挙して訪れたのは、
私たちの山の会の仲間が昨年ここで温泉施設を手作りしたからです。
元々そこで湧く鉱泉を集落の共同浴場として利用していたのですが、
人口が減り、共同浴場を運営する人も利用する人もいなくなったため打ち捨てられていました。
民宿かじか倶楽部のオーナーが、外からこの村を訪れる観光客を増やそうと、
手作り温泉施設を思い立ったのが一昨年のこと。
無謀にも民間のファンドで資金を集め、素人に毛が生えたような人たちが、
手弁当で集落に日参し、プロジェクトが動き出してしまいました。
山仲間のためと、わが山の会もほとんどの会員が出資し、
結局予定を半年以上遅れながらも、昨年秋に温泉施設は完成しました。
この温泉に山の会で訪問することを楽しみにしていた山の会の創設者が2月に亡くなりました。
そこで3月の山の会例会を、亡くなった創設者の追悼行事に切り替え、
南牧村に集まって故人を偲ぶ夕べを行ったのです。
民宿もできたてほやほやの温泉施設も手作り感満載で、
木材を張り巡らした洗い場はでこぼこでしたが、柔らかいお湯が心地よい素敵な温泉でした。
民宿の料理はオーナーの奥様が地元の野菜を使った素朴な家庭料理や
害獣駆除した鹿のシチューなど絶品です。
大量のお酒を持ち込んで、故人の思い出を語り合いながら夜の更けるのも気づかず語り合っていました。
もちろん山の会ですから、1日目も二日目もちゃんと地元の山に登ってきましたよ。