会社創って15年(その4)|株式会社高橋剛商会

ちょっとセンチメンタルに来し方を振り返ってみます

東京都の小学校で食育の協力を始めたのは、
高橋剛と仲間たちがお米を作っているある自治体からの依頼がきっかけでした。
小学校の学校給食にその町で作っているお米を使ってもらえないか、というのです。

高橋剛

早速いろいろ調べてみたのですが、これがなかなか難しい。
どこの小学校も地元のお米屋さん優先という原則があります。
それに加えて給食費は親御さんが負担していますから、コストは抑えなければなりません。
良いお米でも価格が折り合はなければ難しいのです。

 

そこで再度その自治体の方に伺って、
目的はその町のお米をPRすることだと確認し、
それなら別の手がありそうだと考えました。

東京都の小学校では、5年生の時にお米についていろいろ学習します。
でも都内の学校では近所に田んぼはありません。
校内にも小さな畑はあっても田んぼのある小学校はほとんどありません。

そこでバケツで稲を育てるお米作りの実習を企画として持ち込んでみてはどうか。
と考えたのです。

早速簡単なカラーパンフレットを作り、
都内の小学校1500校あまりにDMで送りました。
結果は3校から申し込み、2校から詳細を聞きたい、というお返事がきました。

 

最終的に4校のお米作りをお手伝いすることになり、
最初の年は山形から高橋剛さんに東京まで来ていただき、
伝説の達人自らお米作りの指導をしていただくことになりました。

それから一昨年まで10年間、のべ10校ほどで
バケツ稲の田植えから刈り入れまで指導させていただきました。
中には校庭の一角に本当に小さな田んぼを作ってた学校もありました。

子供たちが喜んだのは、バケツの中にいつも間にか貝やトンボのヤゴがいることです。
山形から送ってもらった苗にくっついていたのでしょうね。
山形ではもちろん無農薬の田んぼでべた張りの苗代を作って苗を育てますから、
冬眠から覚めた動物たちが紛れ込むのですね。

都内の学校でのお米作りの最大の敵はスズメです。

各学校とも案山子を作ったり、網を張ったり、様々な対策を巡らすのですが、
なかなかうまくいきません。
見事な穂をつけて来週刈り入れ、と意気込んでいた週末に、
スズメにあらかた食べられてしまうこともありました。

でもそういう失敗自体が、食物を育て上げることの難しさを実感する
良い体験になったと思います。

田植え
稲
バケツ
田植え 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

私どものお米作り実習を導入いただいた小学校の校長先生や給食担当の先生、
そして実際に子供たちと一緒に田植えや刈り取りをしてくれた担任の先生たちには
心より御礼申し上げます。

ただでさえ様々な書類作成や保護者対応で、目も回るような忙しさの中、
時間を作り、子供の豊かな体験づくりに労を惜しまなかった先生たちには
本当に頭が下がります。

> こちらで弊社のお米を販売しております。

高橋剛の米

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